1.チームで実践する設計を行う
営業の再構築の手順は、個人で考えるよりチームで考え、設計することが重要です。
若手の意見や女性の感性、ネットやWebの利用に詳しい社員などの意見も重要ですから、「チームで実践する」ことを念頭に設計することが必要です。
ドメインの再定義など、経営戦略の基礎の部分はTOPが意思決定することが必要ですが、実際の営業現場で実践する手順は、チームビルディング的に組み立てる方が上手く行きます。
私のコンサルティングでも、プロジェクトチームを発足させ議論しているクライアント様が多数です。
2.危機的な状況を打破する方策をチームで考えてみる
「エッジに立つ」ことで、真剣に今後の行動や思考を変えることができる。
経営者や幹部が危機的状況を打破する方策を考るのも悪くはないのですが、チームメンバーの意見を聞いてみることがとても重要です。
違って視点からの考察も可能になり、さらに若手の感性でアイデアを出してもらうことも重要だと思います。
私のコンサル先の企業では、プロジェクトチームを編成して検討を行うことが多いです。
3.シクミでプロセスが実践できるようにする
オンライン集客モデルに沿った営業プロセスの設計の解説をしました。
その続きです。
シクミ=組織としてプロセスを動かす
=ツールを使って定期的な作業を自動化する
と、考えてください。
この逆は「属人的に」です。
組織として、ということは、分業体制を敷くことも「アリ」ですし、定期的に情報発信できるツールを使うことを「シクミ」に組み込むと良いでしょう。
例えば、
「毎週火曜日の正午にメールマガジンを配信する」
その担当者はAさんね。
よくある光景です。
これを、シクミ化するには
「週のメルマガ作成者を決めておいて、毎週月曜日の午前中にメルマガツールへ登録する」
「そのスケジュールをチームで共有し、相互チェックする」
と、言う風に、実践するために具体化させることが重要です。
「〇〇さんやっておいて!」
「この作業は△△さんの仕事ね!」
で終わらせると、いつまでも実践が徹底されない「属人的作業」になってしまうのです。
メンバーを巻き込んで、組織としてプロセスを動かすことを意識して設計しましょう。
4,プロセスを完成させて、具体的なアクションを決める
19で解説したことを意識しながら、各プロセスの具体的なアクションを決めていきます。
5W1Hで考えると良いです。
誰が
何を
いつ
なぜ
どこで
どのようにして
これを各工程ごとに作成します。
準備作業やスケジュール登録といった作業レベルまで落とし込みます。
そのアクションリストを順番にやれば、プロセスが実践されるようにするのです。
このプロセス因数分解の作業を行うことで「足りないこと」が明確になります。
足りない部分は新たに創る必要がありますから、早めに準備を開始しなければいけません。
例えば、
メルマガの発行ツールを選定する。
数あるメール配信ツールを調査し、選定し、メンバーにOKを取るまでの作業は時間が掛かります。
いち早く、新たなプロセスを実践したければ、因数分解を行い、実践するまでの準備も明確化することが、チームで実践するためには必要なのです。
5.営業パーソンが「果たすべき役割」を考えよう
営業プロセスを見える化して、そこから因数分解を行い、具体的なアクションを決めていきました。
そこで、再度立ち止まり、営業パーソンが「果たすべき役割」を再度チェックして欲しい。
プロセスを実行することに視点が集中しているが、一旦、その視点を捨てて、「果たすべき役割」を考えて欲しい。
「果たすべき役割」が出てきたら、新たに設計した営業プロセスを実行することで「果たすべき役割」を実現できることが出来るという、方程式を確認するのだ。
面倒だが、この作業はとても重要だ。
6.営業パーソンが「頭脳」と「時間」を費やすべき活動は何か?
営業プロセスの中で、営業パーソンが「頭脳」と「時間」を費やすべき活動を特定する。
単純作業やIT技術に担わせる作業は、その活動ではない
競合他社と差別化できるような取り組み
面倒だが、差別化できる活動や情報提供
その活動を行うことがブランディングになる
そんな要素が含まれることが望ましい
現状の営業プロセスを書いてもこれらのアクションが出現していない場合がある。
そういう時に、24で考察した「営業パーソンが果たすべき役割」とヒントに
差別化活動をプロセスに追加すると良いだろう。
7.本来業務以外はすべて「ムダ」
25で求めた営業パーソンが「頭脳」と「時間」を費やすべき活動が本来業務だということが出来る。
私は、それ以外の活動はすべて「ムダ」と言い切っている。
じゃ、そのムダと特定された作業は誰がやるのか?
8.今こそ、全社営業体制を敷き、社内アウトソーシングを図る
営業パーソンの本来業務以外はすべて「ムダ」と解説しました。
じゃ、そのムダと特定された作業は誰がやるのか?
まずは、営業部門内で使えるリソース(人員)が無いか検討します。
営業部門の工数が飽和しているなら、営業部門外の社内を検討します。
つまり、全社営業体制で顧客対応やクレーム対応に当たるような意識づけが組織に必要です。社内アウトソーシングを図る上で、重要なことです。
9.社内のセクショナリズムは成長の足かせ
全社営業体制を構築しようとするとき、企業規模の大小に関わらず部門間の軋轢、つまり、セクショナリズムが邪魔をします。
部門が違えば「敵」という感覚が、意識的に働くことがあります。
「ウチの会社はそんなことはない」と言っていても、無意識レベルで他人事的扱いをすることも多いと思います。
セクショナリズムを全て取り払うことは難しいでしょうが、
部門間の軋轢はあって当たり前という前提で、どのような協力が部門をまたいで実践できるか?を検討すべきです。
今や、コロナ危機の状況ですから、セクショナリズムを云々言っている場合ではないのです。
10.営業パーソンも「エッジ」に立たせるべき
全社営業体制を構築するからには、営業パーソンにも「自覚」と「覚悟」を持って営業活動に当たってもらう必要があります。
単に危機感を持てという「掛け声」だけでは、人は動きません。
動いたとしても初動で終わったりします。
営業パーソンに「エッジ」に立ってもらうべきです。
「エッジ」=崖っぷち
エッジに立ってもらうには、それなりのワークが必要です。
心理的な揺さぶりを掛けて、エッジに立たせることが必要です。
11.否定無く受け入れることを念頭におくべき
破天荒なアイデア
無茶な企画
コスト度返しの事業
昔なら、罵倒されてしまいそうな話も、経営者として耳を傾けましょう。
未来志向で考えるとき、バカバカしい話にヒントが隠されていたりします。
若手社員の意見を聞きましょう。
市場の異端児の動向を注視しましょう。
自社が出来る出来ないと考える前に、世の中が求めていることを本質的に見ることを始めましょう。
そこにミライへのヒントがあります。
12.組織の調和を産み出す原点はコミュニケーション
組織の中に存在する様々な課題をクリアにする活動を行っていて私が実感するのが、コミュニケーションの重要さなのです。
コミュニケーションを密にすることで、たいていの課題は良い方向へ向かいます。
会話ですね。会話。
電話でもリアルの会話でも良い。
意見を交換し、情報を交換し共有することで知恵が働くのです。
13.会議やミーティングでは会話を重視してほしい
会議の改革を多くの企業で手掛けてきましたが、その最初は、報告事項は事前に情報共有しおき、参加者が内容を確認してから集うようにすること、です。
中小企業の多くは、会議で「報告」をやっている。
「報告」に費やす時間を「議論」に当てて欲しいのです。それだけで会議やMTGは活性化します。
営業会議ももちろん、同様です。
14.雑談を多用せよ
会議やMTGは定期的にしか開催されませんので、普段のコミュニケーションは「雑談」で取るべきです。
雑談と言っても、仕事に関係のない話ばかりしているのでは困るので、仕事にまつわる「あれやこれや」を「雑談」して欲しいのです。
仕事で困っていること
営業で上手く行かないこと
とっても嬉しかったこと
上司も部下指導などと固く考えるのではなく、雑談する心構えで部下の「あれやこれや」を聞いてやってほしいのです。
15.隣の庭は美しく見える
大変だ大変だ!と叫んでいる方に多いのは、
「あそこの会社はいいよな」
「あの会社みたいな商品が開発できればいいのに」
「ウチには優秀な人材が少ない」
と、「隣の庭が美しい」的な発言をしがちです。
私からすると、確かにそうだけど、隣の庭より自分の家をどうするのか?を
先に考えましょう!と、ご指導しています。
大変な状況を創り出しているのは外部環境の変化だけでしょうか?
今までの取組を再点検して、大きく変わる働きかけを最優先したいものです。
16.チーム営業には「評価制度の見直し」が必須
個人の目標管理(いわゆる「ノルマ」)制度は廃止します。
あくまでチーム単位で評価するようにするのです。
チーム営業体制にするには、「評価制度の見直し」は必須です。
17.チームで成果を出すための「目的と目標」の共有
チームで評価され、結果に拘り出して行くには、目的と目標の共有が必要です。
単に、この数字を獲得せよ!だけでは人もチームも動きません。
なぜ、この事業を行うのか?目標達成すべきなのか?
を共有することです。
その上で、目標をセットし共有しましょう。
18.目標達成のためのプチゴールの設定と共有
目標達成するために、毎月どの程度の新規引合が必要か?
受注率はどの程度をキープしないといけないのか?
KPIという表現であらわされることが多いですが、あえて「プチゴール」という表現を使います。
プチゴールの集合体がチームとしての目標達成にするのです。
それを決めて共有する。
19.「私が顧客のことは一番よく知っている」は本当か?
ネットで顧客が様々な情報を入手するようになった今、営業パーソンが担当顧客のことを一番よく知っている、は本当なのか?
ネットが無かった時代は、顧客が営業パーソンに聞いたり相談するのが当たり前だったので、確かにこの理論が成立しました。
しかし、今、顧客はネットで検索し情報を収集します。
もしかするとあなたの会社のホームページを見ているかもしれません。
そこで、何を思い、何を考えるのか?
そう考えると、生身の営業パーソンが顧客のことを一番よく知っている
とは言い難いのです。
20.営業も分業して取り組むべき
そう考えると、ひとりの生身の営業パーソンに、ある顧客の担当を全て一任する時代は終わったと考えるべきなのです。
質問や問い合わせ、簡単な見積や価格照会は別のサポート部隊が担当するようにし、顧客とのやりとりは、すぐに営業パーソンにも共有できるようにしておくのです。



